| 価格 | 2,200円(税込) |
| 監修 | 岡部昌幸 |
| 判型 | A5変型並製本 |
| ページ数 | 208ページ |
| ISBN | 978-4-86673-481-1 |
| 発売日 | 2025年11月20日 |
歴史や技法ではなく、
エモさで楽しむ浮世絵入門!
本書では「エモい」をキーワードに、たくさんの浮世絵を紹介しました。切なく儚い「きゅん」とする作品(第一章)、ドラマティックで「どきどき」する作品(第二章)、優雅で美しく「ほれぼれ」する作品(第三章)、季節や自然の情緒が「しみじみ」と感じられる作品(第四章)、神秘的で「ぞわぞわ」する作品(第五章)、ユーモラスで「にやにや」する作品(第六章)と、さまざまな「エモい」を通して、浮世絵の面白さを伝えています。
浮世絵に興味はあるものの、なんとなく難しそうに感じて“食わず嫌い”になっている人は少なくないでしょう。しかし、直感的に楽しむ見方があってもよいはずです。本書で浮世絵の「エモさ」に感動し、心を震わせていただければ幸いです。
(本書「はじめに」より)
浮世絵は、感情のタイムカプセル。
江戸時代の浮世絵師が込めた想いは、時を越えて、現代の私たちの心にも響く。
[本書の主な内容]
[巻頭]
・はじめに
・浮世絵の種類
・浮世絵師の生きた時代
・浮世絵師の系譜
[第一章]きゅん|切ない&儚い浮世絵
・『夜の梅』鈴木春信
・『雪中鷺娘』鈴木春信
・『東海道五拾三次 蒲原夜之雪』歌川広重
・『婦人相学十躰 浮気之相』喜多川歌麿
・『松竹梅 湯嶋掛額』月岡芳年
・『新形三十六怪撰 清姫日高川に蛇躰と成る図』月岡芳年
・『新形三十六怪撰 葛の葉きつね童子にわかるゝの図』月岡芳年
・『歌撰恋之部 物思恋』喜多川歌麿
・『浮世絵吉原大全 引込新造の床』渓斎英泉
・『百物語 皿屋敷 葛飾北斎
・こらむ|江戸っ娘エモコーデ
・もっと知りたい浮世絵|浮世絵はこんな流れでつくられる
[第二章]どきどき|ドラマティックな浮世絵
・『冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏』葛飾北斎
・『冨嶽三十六景 山下白雨』葛飾北斎
・『相馬の古内裏』歌川国芳
・『奥州安達が原ひとつ家』月岡芳年
・『新形三十六怪撰 皿屋敷おきくの霊』月岡芳年
・『名所江戸百景 深川洲崎十万坪』歌川広重
・『六郷の渡』鳥居清長
・『歌満くら 茶屋の二階座敷の男女』喜多川歌麿
・『清水の舞台から飛ぶ娘』鈴木春信
・『雨夜の宮詣(見立蟻通図)』鈴木春信
・『夕立図』鈴木春信
・『六玉川 調布の玉川』鈴木春信
・『春夕美女の湯かゑり』歌川国貞
・『名所江戸百景 水道橋駿河台』歌川広重
・こらむ|眺めていると心が震える!エモい風景
・もっと知りたい浮世絵|浮世絵の普及に貢献した版元の役割
[第三章]ほれぼれ|優雅で美しい浮世絵
・『当世三美人』喜多川歌麿
・『青楼美人六花仙 扇屋花扇』鳥文斎栄之
・『当世遊里美人合 花下酔美人』鳥居清長
・『青楼美人合姿鏡』北尾重政・勝川春章
・『新吉原年中行事 陽春正月年礼 扇屋内花扇』渓斎英泉
・『見返り美人図』菱川師宣
・『吉原楼中図』葛飾北斎
・『冨嶽三十六景 深川万年橋下』葛飾北斎
・『江戸の花子供遊ひ 一番組 よ組』歌川芳虎
・『菅原伝授手習鑑 三代目市川八百蔵』歌川国政
・『三代目大谷鬼次の(奴)江戸兵衛』東洲斎写楽
・『市川鰕蔵の竹村定之進』東洲斎写楽
・『三十六ばんつゞき 役者十二つき 十二月むかふ島雪ふりの図』歌川豊国
・『立美人図』鳥文斎栄之
・『両国夕景一ツ目千金』歌川国貞
・『立姿美人図』懐月堂安度
・『芙蓉不及美人粧 玉屋内花紫』渓斎英泉
・『東京二十景 芝増上寺』鳥文斎栄之
・こらむ|歌舞伎役者、力士、火消…江戸のモテ男!
・もっと知りたい浮世絵|浮世絵が海外での日本文化ブームの先駆けとなったワケ
[第四章]しみじみ|季節や自然の情緒を感じる浮世絵
・『東海道五拾三次之内箱根 湖水図』歌川広重
・『名所江戸百景 亀戸梅屋舗』歌川広重
・『名所江戸百景 亀戸天神境内』歌川広重
・『近江八景 勢多夕照』歌川広重
・『名所江戸百景 王子不動之滝』歌川広重
・『冨嶽三十六景 駿州江尻』葛飾北斎
・『百種接分菊』歌川国芳
・『美南見十二候 四月 品川沖の夕干』鳥居清長
・『名所江戸百景 大はしあたけの夕立』歌川広重
・『名所江戸百景 両国花火』歌川広重
・『十二月ノ内 文月廿六夜侍』歌川国貞
・『筍 見立孟宗』鈴木春信
・『雪中相合傘』 鈴木春信
・こらむ|浮世絵らしくない?リアルな動物・植物
・もっと知りたい浮世絵|浮世絵が推し活のマストアイテム?
[第五章]ぞわぞわ|幽玄で神秘的な浮世絵
・『東京十二題 冬の月(戸山の原)』川瀬巴水
・『吉原格子先之図』葛飾応為
・『婦人泊り客之図』喜多川歌麿
・『神無月 はつ雪のそうか』歌川国貞
・『名所江戸百景 深川木場』歌川広重
・『名所江戸百景 するがてふ』歌川広重
・『冨嶽三十六景 諸人登山』葛飾北斎
・『東海道五十三對 桑名』歌川国芳
・『新形三十六怪撰 保多舞とうろう』月岡芳年
・『百物語 お岩さん』葛飾北斎
・『地獄太夫かいこつの遊戯をゆめに見る図』河鍋晩斎
・『名所江戸百景 猿わか町よるの景』歌川広重
・『三福神吉原通い図巻 全盛季春遊戯』鳥文斎栄之
・こらむ|江戸文化の中心・吉原見て歩き
・もっと知りたい浮世絵|浮世絵とオークション
[第六章]にやにや|ユーモラスでほっこりする浮世絵
・『金魚づくし 百ものがたり』歌川国芳
・『其ま々地口 猫飼好五十三疋』歌川国芳
・『江戸名所道戯尽廿二 御蔵前の雪』歌川広景
・『東海道五拾三次 御油 旅人留女』歌川広重
・『名所江戸百景 深川万年橋』歌川広重
・『名所江戸百景 虎の門外あふひ坂』歌川広重
・『名所江戸百景 上野山内月のまつ』歌川広重
・『台所美人』喜多川歌麿
・『新形三十六怪撰 茂林寺の文福茶釜』月岡芳年
・『千代田の大奥 狆のくるひ』楊洲周延
・『猫のおぶうや』作者不詳
・『化物の夢』喜多川歌麿
・『江戸名所道戯尽二 両国の夕立』歌川広景
・『江戸名所道戯尽十一 下谷御成道』歌川広景
・『文学ばんだいの宝』一寸子花里
・『名所江戸百景 浅草田甫酉の町詣』 歌川広重
・こらむ|クスッとしちゃうエモい戯画
[監修]岡部昌幸(おかべ・まさゆき)
1957年横浜生まれ。早稲田大学第一文学部美術史専攻、同大学院で学ぶ。帝京大学名誉教授。荏原 畠山美術館館長。東御市梅野記念絵画館館長。日本フェノロサ学会会長。西洋と日本の近世近代美術を専攻。リヴィジョニズムとグローバル・アート・ヒストリーの視点で、美術史を研究している。主著に『ジャポニスム入門』(共編著、思文閣出版)、訳書にエドウィン・アーノルド著『ヤポニカ』(雄松堂出版)、編著に『よくわかる国宝 国宝でたどる日本文化史』(JTBパブリッシング)、『21の日本の名画を愉しむ』『迷宮の美術史 名画贋作』(青春出版社)、『JAPANロバート・ブルーム画集』(芸術新聞社)、『渡辺省亭:花鳥画の孤高なる輝き』(東京美術)、監修に『世界でいちばん素敵な浮世絵の教室』(三才ブックス)など多数。また、「奥山儀八郎展 昭和モダニズム版画の異才」展、「魁題百撰相 月岡芳年」、「生誕120年川端龍子展」、「小堀鞆音と近代日本画の系譜 勤皇の画家と「歴史画」の継承者たち 明治神宮外苑創建80年記念特別展」など展覧会の企画・監修等を多く手がけ、ギャラリー・トークなど啓蒙活動も多い。














