がん治療 最善の選択 後悔しないための7つの新常識

がん治療 最善の選択 後悔しないための7つの新常識

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三才ブックス
¥1,980 (2025/06/13 09:26:09時点 Amazon調べ-詳細)
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価格1,980円(税込)
監修押川勝太郎
判型四六判
ページ数240ページ
ISBN978-4866734491
発売日2025/05/20

2人に1人が罹患し、もはや国民病とも言われているがん。

巷には、「〇〇を飲むだけでがんが完治した!」「抗がん剤はあぶない」といった、科学的根拠に基づいていないトンデモ医療情報が溢れています。

本書では、あくまでも世界の医学研究に基づいた最新のがん治療について解説。エビデンスをベースとし、一般の方が騙されやすい怪しいがん治療法に惑わされないためにはどんな知識が必要か、また医学的見地から最善といえる治療法(標準治療)とはどんなものかを紹介します。

さらに、がんの宣告をされた患者さんの不安とどう向き合うか、また患者さんのQOLを下げずにがんと対峙するにはどのようにすればいいのかなど、現場の医師ならではの本音の視点で語り下ろします。

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はじめに
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がん治療で後悔する人、しない人
お金持ちや芸能人ばかりいい治療が受けられて、ずるい
ブラックがん治療」と「ホワイトがん治療
間違ったがん治療で、資産と時間を溶かしてしまわないために

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Chapter.1 新常識その1
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がん治療は「情報戦」である
がんと診断されたら、まずはじめに知ってもらいたいこと
1 ショックを受けるのは当然。がん宣告の上手な受け止め方
 がんは「加齢現象」。自責の念にかられる必要はない
2 がん治療とは「情報戦」である
 情報集めに失敗するがん患者の特徴
3 がんと診断されたら、絶対に医師に聞いておくべきこと
 【チェックリスト】最善のがん治療を受けるための質問例
4 不安や落ち込みを少しでも和らげる方法
 がん患者は「孤独」を避けるべし
5 がんと診断されても、仕事をやめる必要はない
 仕事をやめて後悔する人がゴマンといる
 最後まで仕事を続け、人生を躍動させた森永卓郎さん
6 がんの治療効果を大きく左右する「体力」と「気力」の話
 治療意欲=気力が治療効果を左右する理由
7 がんと診断された後に思わずやってしまう「NG行動」とは
 主治医との関係性を悪くしてしまうのは最悪

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Chapter.2 新常識その2
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「がんのエセ治療」に騙されてはいけない
「奇跡の治療法」を喧伝するインチキがん療法対策マニュアル
1 がんのエセ治療で症状が悪化してしまった例
 最初から民間療法を選択すると死亡率が倍になるというデータも
2 がん患者がエセ医療にはまってしまう理由
 「希望を感じたい」患者さんのニーズにつけこむ自由診療クリニック
3 がんのエセ治療を見極める3つのポイント
 「副作用が軽くなる」はまったくのインチキ
 「がんの再発を予防できる」もでたらめ
4 典型的ながんのエセ治療
 食事療法(ゲルソン療法、がんの糖質制限食療法)
5 典型的ながんのエセ治療2 高濃度ビタミンC点滴療法
6 典型的ながんのエセ治療3 水素吸入療法
 がん患者の治療にとって深刻な「時間毒性」と「経済毒性」
7 典型的ながんのエセ治療4 自由診療の免疫細胞療法
 「自由診療で使う免疫チェックポイント阻害薬」の効果が期待できない理由
8 典型的ながんのエセ治療5
 曹(ベーキングソーダ)療法、がんアルカリ療法
 「可能性がある治療法ならダメもとで試したほうがいい」が危険な理由
9 典型的ながんのエセ治療 自由診療の光免疫療法
10 典型的ながんのエセ治療 がん放置論
 耳ざわりのいい話を信じて治療機会を失ってしまう怖さ
 他にもある!信じてはいけない「がんのエセ医療」キーワードリスト

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Chapter.3 新常識その3
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「がんになったら助からない」は大きな間違い そもそもがんとはどういう病気なのか
1「がんを予防する方法」はあるのか
 がんに絶対確実な予防法はない
2「がんは遺伝病」という誤解
3「がん検診を受ければ100%見つけられる」も間違い
 「人間ドックを受けたから大丈夫」という幻想
4「がんと診断されるのは死の宣告と同じ」なのか
 増殖する悪性腫瘍が命をおびやかす
5 どんな自覚症状があったらがんの可能性を疑うべきか
 がんの初期症状はとにかく見逃しやすい!
 こんな症状があったら要注意!「がんの初期症状」トップ10
6 ほとんど理解されていないがんの「生存率」「余命」「ステージ」の話
 がん治療で助かりやすい人は「体力のある人」
 【主な部位別】がんの生存率
7 がん治療の本質とは「自分の人生を守る」こと
 がん患者であるからこそ、人生の本質に気づくことができる

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Chapter.4 新常識その4
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標準治療こそが「最善の選択肢」である
「高価な治療ほどがんが治る」という危険な先入観
1 がん治療のなかでなにが最善の選択なのか
 正統派の標準治療こそが最善の選択である
2「先進医療だから治る」「高額な医療だから治る」とはとてもいえない理由
 がん保険の「先進医療特約」は本当に必要か
3 がんの検査はなぜ何度も行われれるのか
 なぜ医師は検査の途中経過を教えてくれないのか
4 知ってもムダながん検診、受けたらヤバいがん検診
 がん診断の役にたたない「線虫がん検査」
5 医師への不信があると悲しい結末を招くことに
 「家族に心配をかけたくない」が患者さん本人を苦しませることに
6 がんの治療方針はどう決めたらいいのか
 患者さんも医療チームの一員になることが、最善の治療の第1歩
7「がん患者なのだから無理をするな」「がん患者は安静にしていろ」は典型的な間違い
 「長生きのリスク」を低減させる行動とは

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Chapter.5 新常識その5
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「抗がん剤は危ない」を信じてはいけない 世間でいわれる抗がん剤の噂は誤解だらけ
1 世にも奇妙な「抗がん剤陰謀論」
 製薬会社は「悪の組織」なのか
 抗がん剤のマイナスイメージは医療の側にも責任がある
2 抗がん剤ががんに効く理由
 なぜがん治療で副作用がでるのか
 さらに進化する抗がん剤「分子標的薬」「免疫チェックポイント阻害薬」
3 抗がん剤が患者さんの選択肢を増やす
4 抗がん剤は、もう昔の抗がん剤じゃない
 あたらしい抗がん剤が、がん治療の常識を変えた
 「手術ができないがん」に抗がん剤が効きやすい?
5 抗がん剤は「内科の手術」副作用のコントロールが勝負を分ける
 自分の症状を上手に医師に伝えられる患者さんこそチャンスが増える
 副作用をがまんする患者さんほど寿命が短くなる
 「抗がん剤の副作用」と「がんの症状」は違う
6 抗がん剤を「増やす」「減らす」どちらも心配?
 日本人にありがちな「おまかせ治療」がNGな理由
7 なぜ何種類もの薬を使うのか
 抗がん剤に「耐性」ができるがん細胞があらわれる
 変幻自在なゲリラ戦を展開するがん細胞

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Chapter. 6 新常識その6
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がん治療の進歩で生存チャンスが増えた
最新版・がん種類別解説―がんの専門医が教える「傾向と対策」
1【大腸がん】検診で早期発見すればかなりの確率で予防できるがん
2【胃がん】早期発見がカギピロリ菌が陽性なら除菌は必須
3【肺がん】新薬の登場で長期生存のチャンスが増えてきた
4【前立腺がん】比較的進行が遅くがんとの共存をはかる治療戦略も
5 【乳がん】もっとも経過の良いがん 健診や人間ドックを過信しないことも大事
6【子宮頸がん】デマに惑わされずHPVワクチン接種で積極的予防を
7【肝臓がん】メタボ対策が発症リスクを下げる
8【膵臓がん】早期発見が難しい難治がんの代例だが治療チャンスもある
9【食道がん】喫煙と飲酒の両方の習慣がある人は要注意
10【造血器悪性腫瘍(悪性リンパ腫、白血病など)】抗がん剤が効きやすいが基礎体力も重要
11【膀胱がん】小倉智昭さんが残したメッセージから学ぶこと
12【原発不明がん】ほんの小さな違和感や少しでも自覚症状があったら医師に相談を

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Chapter.7 新常識その7
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がんの余命宣告はほとんど当たらない
がんに人生を邪魔されないために―長生きする患者さんの特徴とは
1 なぜ現代のがん治療はがん患者に告知をするのか
 告知しないデメリットのほうが多いとわかってきた
2「余命」の本当の意味を知るとがん治療に希望が持てる
 本当の余命は誰にもわからない
 運の要素が大きいからこそ「やれるだけのことをやる」
3 抗がん剤治療の誤解―がん治療は「がんばりすぎない」が肝心
 辛い症状を緩和するために抗がん剤を使うことも
4 なんのために緩和ケアをするのか
 「もう治療の手立てがない」という医師の言葉が間違っている理由
5 長生きをするがん患者さんは友達をつくれて人生を楽しめる人
 患者会に参加すると、治療人生によい影響を与える
6 リハビリ上手な患者さんが長生きする
 がん治療医にとっての「不得意分野」がリハビリ
7 どんなに病状が悪くても「前向きに治療を楽しめる人」が勝つ
 がん治療で「ひょうたんから駒が出るタイプ」とは

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おわりに
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「人生における災害」としてがんを捉えてみる
がん治療が進歩した結果、「長生きリスク」が懸念されるように
がんリスクの軽減こそ最大の資産防衛になる
患者さんの「人生の質」も重視する時代に
【押川式】がんことわざ&がん名言集